撮影時のマナーの問題
私はツイッターを利用しておりますが、ここ数日「ラウンジや機内での撮影行為」について
賑やかになっている問題で気になっているので急遽書きます。
私がこのような記事を書いたかというと、過去にラウンジや機内、旅先で写真を撮ってブログ記事にしており全く他人事ではないと感じたからです。
近年、ブロガーやユーチューバーなどが飛行機内外や機内食などの様子を紹介したり、空港内のラウンジ室内の様子を撮影した動画が数多く世に配信されています。
これのマナー問題や個人に寄る情報発信行為が簡単になり、かつ影響力も大きくなってきております。
今回のツイート騒動の「事の発端」はインドネシアの国営ガルーダ・インドネシア航空の発表と思われます。
ガルーダ・インドネシア航空の撮影禁止発表
インドネシアの国営ガルーダ・インドネシア航空は16日、搭乗客が機内で写真およびビデオ撮影をすることを禁止すると発表しました。
航空会社はサービスに不満を覚える乗客がスマートフォンで撮影し、SNSに投稿した写真や動画で内情が明るみに出ております。
数日前、ガルーダ・インドネシア航空のビジネスクラスを利用した乗客が
「客室乗務員が紙切れに書き殴ったメニューを配る様子」
を撮影し、ネットに投稿しました。このことも発端となりガルーダ・インドネシア航空は乗客に機内で写真や動画撮影を禁じる規則を導入しました。
ガルーダ航空は、
「規則導入は乗客の快適さとプライバシーを確保し、航空会社が関係法を遵守することが目的だ」としております。
ガルーダ航空の広報担当者は「乗客は依然として、他者の迷惑にならない限り、自撮りのような個人的な写真撮影を許可されている」と述べております。
航空会社も撮影されたら都合悪い部分があり、乗客のプライバシーと組み合わせて
「禁止」にしたのでしょう。
撮影とマナー 国内航空会社の規約抜粋
ガルーダ・インドネシア航空は禁止とされましたが、やんわりと
他者の迷惑にならない限り、自撮りのような個人的な写真撮影を許可されている
のです。
インドネシア便は数多く乗らないのですが、数多く乗る国内線を有するANAとJALの場合はどうでしょうか
ANAラウンジ利用規則
ANAは「ラウンジ利用規則」があり室内での禁止行為などを公表しています。その中に、撮影行為について書かれている部分があります。
ラウンジ内での以下の行為は、お控えください。
- ラウンジ内の安全・快適性を阻害するような行為(過度な飲酒を含む)
- 他のお客様に不快感を与え、または迷惑を及ぼすおそれのある行為
- お客様ご自身または他のお客様に危害を及ぼすおそれのある行為
- 施設・備品を破壊、損傷する行為、またはそのおそれのある行為
- 施設・備品の現状を無断で変更する行為、またはこれを通常の用途以外に使用する行為
- 指定された場所以外での喫煙(電子タバコ含む)・音声通話・音を発する電子機器の使用
- 許可なく他のお客様または係員を撮影する行為等
- ラウンジ係員の指示に従わず、またはその業務の遂行を妨げる行為(ラウンジ係員の長時間拘束を含む)
- ラウンジ内で提供している飲食物・備品をラウンジ外へ持ち出す行為
- ラウンジ内の施設、備品またはサービスを独占し、長時間利用する行為
- 強いにおい、異臭を発するものをラウンジ内で飲食する行為
- 未成年のお客様のアルコール類の飲酒行為
- 許可なく営業活動または営利を目的とする行為(展示、広告、宣伝、販売等)
ANA機内規約
第16条 運送の拒否及び制限
-
1.会社は、次の各号に該当すると認めた場合には、当該旅客の搭乗を拒絶し、又は寄航地空港で降機させることができます。その場合において、その旅客の手荷物についても同様の取扱いとします。この場合、第22条第1項の規定による払戻しを行い、取消手数料は一切申し受けません。
なお、本項(3)号(ホ)又は(ト)の場合においては、上記の措置に加えて、当該行為の継続を防止するため必要と認める措置をとることができます。その措置には、当該行為者を拘束することを含みます。
-
-
(ロ)重傷病者又は8歳未満の小児で付添人のない場合
-
(ハ)次に掲げるものを携帯する場合
武器(職務上携帯するものを除きます。)、火薬、爆発物、他に腐蝕を及ぼすような物品、引火しやすい物品、航空機、旅客若しくは搭載物に迷惑若しくは危険を与える物品又は航空機による運送に不適当な物品若しくは動物 -
(ニ)他の旅客に不快感を与え、又は迷惑を及ぼすおそれのある場合
-
(ホ)当該旅客自身若しくは他の人又は航空機若しくは物品に危害を及ぼすおそれのある行為を行う場合
-
(ヘ)第29条第4項又は第5項に該当する場合
-
(ト)会社係員の業務の遂行を妨げ、又はその指示に従わない場合
-
(チ)会社の許可なく、機内で、携帯電話機、携帯ラジオ、電子ゲーム等電子機器を使用する場合
-
(リ)機内で喫煙する場合
-
ANAの撮影に関する要約
「許可なく他のお客様または係員を撮影する行為等」
無断で撮影する行為は肖像権侵害に当たります。
しかしながら、被写体が「他のお客様または係員」でなければ撮影について禁止する文言は見あたりません。
「他のお客様に不快感を与え、または迷惑を及ぼすおそれのある行為」
という部分が適用される場合があります。
撮影行為を不快感と感じるかどうかは、周囲の利用者次第です。
不快感があると苦情が来れば撮影者に何か告げると思われます。
「許可なく営業活動または営利を目的とする行為(展示、広告、宣伝、販売等)」
Youtubeには動画コンテンツ内やページ内に広告を入れることによって投稿者に広告収入が入る仕組みがあり、これにはブロガーの広告収入であるGoogle AdSenseと同じようなものです。
ただ、ANA規約は具体的にYoutubeやブログと書かれている訳ではありません。
勝手に展示品を置く、広告を張る、宣伝をする、販売をすると直接に物販行為と思われるものを禁止しています。
「会社の許可なく、機内で、携帯電話機、携帯ラジオ、電子ゲーム等電子機器を使用する場合」
機内放送で電波を受信できないように機内モードに切り替える指示があります。
JALラウンジ利用規則
ラウンジ内での以下の行為は、禁止行為の対象となりますのでご留意ください。
- 係員の業務の遂行を妨げる、またはその指示に従わない行為
- ラウンジ内の安全、快適性を阻害するような行為
- 食器類・未使用のコピー用紙等の備品を無断で持ち出す行為
- 営業行為(展示、広告、宣伝、販売等)
- 施設、備品の現状を無断で変更する、または用途以外に使用する行為
- 指定された場所以外における携帯電話での通話
- 指定された場所以外での喫煙行為
- 搭乗クラス、JMB会員ステイタス、アライアンス会員別に定める利用基準等に反する行為
JAL機内規約
第16条 運送の拒否及び制限
- 会社は、次の各号に該当すると認めた場合には、当該旅客の搭乗を拒絶し、又は降機させることができます。その場合において、その旅客の手荷物についても同様の取扱いとします。この場合、第22条第1項の規定による払戻しを行い、取消手数料は一切申し受けません。なお、本項第(3)号(ホ)又は(ト)の場合においては、上記の措置に加えて、当該行為の継続を防止するため必要と認める措置をとることができます。その措置には、当該行為者を拘束することを含みます。
- (1)
- 運航の安全のために必要な場合
- (2)
- 法令、又は官公署の要求に従うために必要な場合
- (3)
- 旅客の行為、年令又は精神的若しくは身体的状態が次のいずれかに該当する場合
- (イ)
- 会社の特別な取扱いを必要とする場合
- (ロ)
- 重傷病者又は8歳未満の小児で付添人のない場合
- (ハ)
- 次に掲げるものを携帯する場合
武器(職務上携帯するものを除きます。)、火薬、爆発物、他に腐蝕を及ぼすような物品、引火しやすい物品、航空機、旅客又は搭載物に迷惑若しくは危険を与える物品、又は航空機による運送に不適当な物品若しくは動物 - (ニ)
- 他の旅客に不快感を与え又は迷惑を及ぼすおそれのある場合
- (ホ)
- 当該旅客自身若しくは他の人又は航空機若しくは物品に危害を及ぼすおそれのある行為を行う場合
- (ヘ)
- 第29条第4項又は第5項に該当する場合
- (ト)
- 会社係員の業務の遂行を妨げ、又はその指示に従わない場合
- (チ)
- 会社の許可なく、機内で、携帯電話機、携帯ラジオ、電子ゲーム等電子機器を使用する場合
- (リ)
- 機内で喫煙する場合
JALの撮影に関する要約
「他の旅客に不快感を与え又は迷惑を及ぼすおそれのある場合」
「ラウンジ内の安全、快適性を阻害するような行為」
という部分が適用される場合があります。
撮影行為を不快感と感じるかどうかは、周囲の利用者次第です。
不快感があると苦情が来れば撮影者に何か告げると思われます。
「営業行為(展示、広告、宣伝、販売等)」
Youtubeには動画コンテンツ内やページ内に広告を入れることによって投稿者に広告収入が入る仕組みがあり、これにはブロガーの広告収入であるGoogle AdSenseと同じようなものです。
ただ、JAL規約は具体的にYoutubeやブログと書かれている訳ではありません。
勝手に展示品を置く、広告を張る、宣伝をする、販売をすると直接に物販行為と思われるものを禁止しています。
「会社の許可なく、機内で、携帯電話機、携帯ラジオ、電子ゲーム等電子機器を使用する場合」
機内放送で電波を受信できないように機内モードに切り替える指示があります。
まとめと考察
規約解釈とまとめ
- 発端のガルーダ航空も撮影されたら都合悪い部分があり、乗客のプライバシーと組み合わせて「禁止」にしたと思われる。
- ANA規約、JAL規約には具体的にYoutubeやブログの撮影禁止と書かれている訳ではありません。
- 営業行為(展示、広告、宣伝、販売等)も直接の物販や対人対面販売や宣伝を想定している。一部でGoogle AdSense等が営業行為との指摘もあるが、現在では具体的な規約に入っていない
- 他の旅客に不快感を与え又は迷惑を及ぼすおそれのある場合は禁止
- 許可なく電子機器を使用するのは禁止であるが、明言されているのは電波を発する機器の使用のみ。あとは各航空会社の指示しだい。
ブログ運営にあたり、今後注意していく事
規約には具体的にYoutubeやブログの撮影禁止と書かれている訳ではないとはいえ、やりたい放題を助長するわけではございません。
他のブロガー様がたはそれぞれのお考えをお持ちでしょうし、航空会社の規約をしっかり守るべきとはご理解されていると思います。
ただ、マナーやモラルの観点から私の考えや行動も規約や常識から逸脱しないように明言しておきます。
- 周囲の方の不快感にならないように行動し、旅、飛行機の素晴らしさを伝える為に写真や動画撮影を行います。
- 撮影時は周囲の方が写らない様にして、画像に入ってしまった場合はモザイク等を入れ個人が特定できないよう加工します。
- 苦情を告げられた場合は、撮影行為を即時中止します。
- Google AdSense等が営業行為と航空会社から告げられた後に告訴され、敗訴した場合は即刻、指摘された画像は加工や消去を行います。
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